■自分を追い込む


明確な目標を掲げ、時間軸を設け、計画を立てて勉強しましょう。

試験に合わせて通学するのは有効な方法です。私は、通学の意味は、

学校に来ることそのもので半分くらいの意味があると思っています。

自宅では、どうしても集中力に欠けてしまいます。その点、学校に来ると、

授業では集中できます。それなりに予習・復習もしてくることも大きなメリットです。


また、学校には「戦友」がたくさん居ますので、パワーとやる気をもらい、大いに励みになります。

時間軸で目標を掲げるというのは、試験日程にあわせて、期限付きで勉強することです。

納期の無い仕事が無いように、明確な目標値を持たない受験勉強もありえません。

ゆっくりと構えていては、結局、いつまでたっても合格することができません。


私は、英検が試験申し込みを開始すると同時に、英検ホームページからクレジットカード払いで申し込みます。

会員(無料)になっていると、登録情報が画面に提示されるので、手続きはわずか数分で終わります。

申し込んだら、試験日にあわせて勉強します。

このように、毎回受験することで自分を追い込み、勉強するくせをつけることが、

勉強を継続するための秘訣です。


■継続は力なりー合格するまで諦めないこと


試験に合格した人に聞くと、ひとつの共通項があります。別の表現をすると、

試験に合格するための秘訣はたった一つです。それは、合格するまで諦めないことです。

そんなの当たり前じゃないかと言われそうですが、その当たり前のことができないから、

この世の中には不合格者があふれているのです。


合格するまで諦めないとは言っても、だらだらと時間をかければよいというものではありません。

人生は有限です。若いうちに勉強しておけば記憶力も高いし、学習したことを

活用できるチャンスも当然、他の人よりも多くなります。ここで、重要なのは、

合理的な勉強をすることです。正しいと言ってもいいのですが、人は個性がありますし、

強み・弱みも異なるわけですか、万人に共通の処方箋があるわけではありません。

ですから、私は、生徒さんの成績通知書を見て、それを分析し、

学習方法をアドバイスするようにしています。


毎年、2月に、通訳ガイド(案内士)試験の合格祝賀会があります。

私は、毎回、合格者の体験談を聞くのを楽しみにしています。

印象深かったのは、高校の先生を辞めて背水の陣で臨んだのに、

体調不良などで試験会場で実力を出し切れず、3回連続で不合格、

4度目の挑戦で合格した不屈の精神の持ち主でした。


もう一人は、私が直接かかわった英検1級合格者です。

合格しておかしくない力を持っているのに試験会場で発揮できず、

1次試験で敗退を続けておられました。私が担当するクラスに入って

3ヶ月コース2期目で1次試験に合格したのですが、2次試験で4回連続不合格となり、

すっかり意気消沈しておられました。落ちるはずがない実力を持っておられるのに、

どういうわけか、試験会場で立ち往生してしまい、実力の半分も出せないのです。

しかも、規定によって1次試験からやり直しになりました。それでも、悪びれることなく、

不屈の精神でチャレンジ意欲を燃やし続け、1年後に、クラスに戻ってこられ、2回目で見事1次試験を突破されました。

その勢いで2次も一気に突破されました。合格直後に電話を頂戴したのですが、私も、感無量でした。

合格電報を送り、双方の夫婦4人で祝賀パーティーを開きました。


もう一人、思い出が深い人が居ます。和歌山県のシニアの方です。

昨年11月に、通信での2ヶ月コース受講申し込みと共に、お手紙を頂戴しました。

2004-1の新傾向試験開始以来、11回連続で不合格だったのですが、

エクセルでパート別成績表を作っておられました。分析して、返事を出しました。

読み直してみると、我ながら思い切った適切なことを書いているので紹介します。

田中一郎さんという仮名を使います。


田中一郎 様 2007/12/02(日)


このたびは、1次試験対策コースに参加してくださり、ありがとうございました。

昨日、学校で今回のコースの第1回の授業をしたときに田中さんからのお手紙を目にしました。

11/24の最終説明会と、12/01の第1回授業のビデオを録画していますのでご覧ください。

私の体験と、勉強方法について詳しく述べています。参考になれば幸いです


■田中さんの英検1級戦歴を拝見して思うこと


2004-1から新傾向に変わりましたが、欠かさずずっと続けてこられたことに敬意を表します。

また、エクセルにきっちり記録して、強みと弱みがわかるようになさっていることに感心しました。

この姿勢があれば必ず合格に結びつくと思います。


単語:2005-2からずっと20点以上であり、高度なレベルまで改善し、

その力を維持継続しておられる様子が伺え、申し分ありません。満点は無理ですので、

今のペースで勉強を続ければいいと思います。特別な対策は不要と思います


穴埋め、長文:毎回、得点がアップダウンし、ムラがあるようです。

同じ受験仲間として率直に申し上げます。田中さんの点数推移を見ると、

11回も受験なさっているのに、受験経験から教訓をきっちり引き出し、

次回に生かしているというふうには見えないのです。この点を克服しないと

何度受験しても同じ結果しか得られないように思います。

2007-2の読解はいつもより難しかったと思いますが、落ち着いて読めば攻略できます。

私は穴埋め・長文が満点でした。全体でも3桁の得点です。

でも、多分、私と田中さんで単語・読解力に大きな力の差はないと思います。

もし違いがあるとすれば、私は、毎回の受験経験を徹底的に振り返り、教訓を得て、

次に同じ失敗を繰り返さないようにしていることだと思います。

私は、授業で徹底的に過去問題にこだわっています。

それは、過去問の経験から学び、次の試験に生かすためです。

過去問をやるのは意味がないとおっしゃる方がたくさん居るのですが、

私はいつも言いかえします。「過去問から教訓を引き出し、

次の試験で満点を取れるようになってから言ってくれ」と。


リスニング:2005-3から、18-21点の範囲であり、それ以前と比べて大きな進歩が見られます。

授業でも強調していますが、基本的に毎回のパターンは同じです。私のアドバイスに沿って勉強すれば

28-30点くらいまでいけるはずです。1回分でいいですから、ディクテーションをやって、

私に送ってください。自分が何が聞こえて、何が聞こえていないかがきっちりわかります。

これが原点です。騙されたと思って一度やって送ってください。アドバイスします。

新しい世界が見えてくるはずです。漫然ときいているだけでは決して聞けるようにはなりません


英作文:これも突破口が必要ですね。毎回の課題を書いて、送ってください。

徹底的にアドバイスします。言い過ぎの点はご容赦ください。一緒に勉強していきましょう


12/01に、2007-3試験を早々と申し込みました。

質問や相談事があれば、メールしてください。メールは毎日見ています。山中 昇


このあと、2ヶ月間、私と田中さんの間で、メールでの1次試験対策個別指導

(英作文と勉強方法のアドバイス)が続きました。そして、見事に合格されたのです。

2004-1の前にも受験を続けておられたそうであり、それも入れると

15回以上連続不合格状態が続いていたのですが、私との2ヶ月のやりとりで見違えるように成長し、

見事、1次試験を突破されました。元々、力はあったのですが、自己流でやっているために、

潜在的な力が発揮されないままになっていたのですが、それが一挙に開花したという

表現が適当かもしれません。


■細切れの時間活用


勤労者、退職したシニア、主婦、学生の誰であれ、時間との競争です。

まとまった勉強時間確保は困難であり、細切れの時間の積み重ねが効果的です。

毎朝リスニングを30分すれば、1年で180時間の勉強をしたことになります。

180時間も聴く訓練をすれば、相当なレベルへの向上が期待できます。

でも、一度に180時間のリスニング訓練をすることは到底無理です。歩行中、

あるいは満員電車で本が読めないときは、レコーダーの音声を聞くといった工夫をすれば、

いくらでも時間は活用できると思います。人間、与えられた時間は皆同じです。

その使い方によって差が生まれるのです。忙しい現代人は、

まとまった時間を使うことが困難ですから、細切れの時間の積み重ねが成功への秘訣です。


■投資を惜しまぬこと


カウントしたら、私は、本格的に英語を勉強し始めた1997年から約10年間で、

120万円近くのお金を使っていました。40回近くの各種受験料だけでも約30万円、

2年半の通学(通訳学校)が65万円、参考書購入などを含めると120万円近く使っています。

本格的に勉強しようと思ったら、それなりの投資が必要です。私の英語仲間では、

通学を中心にして300万円以上投資している人がざらです。成長するためには、

お金も時間もかける必要があるというのは永遠の真理のようです。


■学力向上は階段グラフ


学力の伸びは、一本の直線や曲線ではなく、下記に示すような階段グラフで表せると思うのです。

準1級の人で1級を狙っている人が居るとします。

自分の学力向上がなかなか実感できないために途中で諦めてしまうので、

1級のレベルにジャンプすることができません。ジャンプ台が在るのは、グラフで縦の線、壁まで行った人だけです。


不思議な感覚ですが、ある日突然、1級のレベルにジャンプしている自分を実感するのです。

一段高いそのレベルから準1級や2級を見ると、なぜあんなことに苦労したのだろうと思えてきます。

山登りしているときの感覚に近いものがあります。


「継続は力なり」というのは正に真理です。ところが、多くの人が、

下の図で言うと平坦な道を進んでいるときに、なかなか自分の成長が確信できなかったり、

模擬試験の成績が悪かったりして、途中で諦め、勉強と挑戦をやめてしまうのです。

当然ですが、図の中の縦の線まで到達できず、次の階段へジャンプすることができません。


私は、英語学校で教えている自分の役割は、平坦な道を進み続ける意欲を与えることと、

歩き続ける道のりをできるだけ短くしてあげること、生徒が壁まで来たら、

肩車して上のレベルに押し上げてあげることだと思っています。

自分の力で壁まで来ない生徒は助けようがありません。