■リスニングと同じように、次のような質問をよく受けます。

私の答えはいつも決まっています

Q.どうやったら読めるようになりますか?沢山読むのがいいのでしょうか?

デイリー読売と、タイムと、ニュースウイークと----どれを読めばいいですか?

A.精読をやって、文章構造を隅から隅まで解剖し、

単語、熟語の意味もすべて調べてください。そして、ロジック-書いてあることの意味を

すべて理解してください。日本語に訳せなかったら

(日本語の文章に書かなくても構わない)多分、英文の意味を理解できていません。

毎週1回、3〜5ページくらいの分量で構いません。これを1年続けてみてください。

必ず上達します。


■英文を読むときのヒント-学校で習わない実戦的な読み方

<Theに気をつける>

下記の英検過去問The Laserの文章の中で、ボールドで示しています。たかがThe,されどTheです。

意味も無くtheが使われているのではありません。

私も含めて日本人はこのことが充分理解できていないので、

ディクテーションをやるとぼろが出ます。意識が無いから、theが聞こえないのです。

<thatに気をつける>

下記の英検過去問The Laserの文章の中でthatをボールドで示しています。

あのという意味のthat、whichで置き換えることができる関係代名詞と、

接続詞としてのthatがあります。特に、接続詞としてのthatに気をつけましょう。

接続詞としてのthatは英検、通訳ガイド試験、タイム、エコノミスト、

ニュースウイークなどの英文にも多く見られます。thatより左にある独立した文章

(主語、述語、動詞があって独立して存在できる文章)と、thatより右にある独立した文章

(主語、述語、動詞があって独立して存在できる文章)とをつないでくれているから接続詞なのです。

通常、that節と呼ばれ、that以下のことが----と訳します。


<関係代名詞(it, its, this, theyなど)に気をつける>

下記の英検過去問The Laserの文章の中で、ボールドで示しています。

これらをひとつずつ正確に押さえていくことが、文章の論理の流れを

正確に理解することにつながります。単純に見える関係代名詞ですが、

決しておろそかにしないでください。この観点を持てば、あなたの英文の読み方が変わってきます。


<:コロンや;セミコロンに気をつける>

下記の英検過去問The Laserの文章の上から10行目にコロンがあり、ボールドで示しています、

known in its acronymic form: laser.

コロンやセミコロンの意味合いについては、私が接したほとんどの人が気にしていませんでしたが、

英語学習にとって、重要な要素を含んでいます。

今まで多数の英文を読んできた感触で言うとこうです。意味が切れる度合いの大きさで言うと、

ピリオド→セミコロン→コロン→コンマという順番のような気がします。セミコロンは、

ひとつのことについて、これでもか、これでもかと言い足すときに使われています。

ピリオドだと、いったんそこで論旨が終わってしまい、次に別の論旨がくるのですが、

直前に言ったことを別の表現で補足説明するという感じです。

一方コロンは、「すなわち〜である」という表現をしたいときに使われるケースが多いです。

上記で示す、known in its acronymic form: laser. がその典型です。


<言い換えに気をつける>

英語は、繰り返しを極端に嫌う言語です。ですから、例えば、

ブッシュ大統領について書かれた記事の中では、大統領、第51代大統領の息子、

第53代大統領、テキサスの牧場主、Red neck(教養の無い、粗野な肉体労働者といった人を

ばかにする表現)、元アル中など、これでもか、これでもかと言い換えてきます。


先日も、ある記事を読んでいたら、グリーンランドの氷河が溶け出しているレポートでした。

何回か「グリーンランド」で表現しているのに、文の半ばで、突然、

「The Danish territory」という表現が出てきました。

これは、「そのデンマーク領は」と訳してはだめなのです。

間違いではないのですが、英文の特質を理解していないことの現われです。

グリーンランドという単語を何回か使ったから、ライターはいやになって、

わざわざ言い換えたのです。そうです、グリーンランドはデンマーク領なのです。

こういう例は、たくさん目にしますので、そういう意識をもって英文を読むようにしましょう。

英文を読む際の目の付け所が変わってくる自分に気がつくはずです。


■英検1級読解問題について

英検1級読解問題は、穴埋め2題、長文3題で構成されています。

下記は、2007年度第3回読解問題のボリュームを分析したものですが、

設問を含めるとワード数は3700を超えます。いつも大体似たような分量で出題されています。


種類本文ワード数設問ワード数 ワード数 計
穴埋め356 61417
358 62420
長文527 326853
494 294788
810 4531263
2545 11963741

内容が難しいので、設問に照らして、ロジックを理解しながらじっくり読んでいくと、

1分間で120ワード読むのがせいぜいのところです。つまり、

本文と設問を読むだけで30分以上かかります。これを60分以内に読み解き、

正解を見つけるわけですから、高度な読解能力に加えて、読み方に工夫が必要です。

これまで、試験会場で計115問(5X23回)を解いてきた経験から得たノウハウを次の章で紹介します。